気になる会社には、待つよりも自分から。−「起業より企業で働く魅力に迫る!しが移住相談会」@東京

起業より企業で働く魅力に迫る!しが移住相談会(しがと、しごと。)

2018年12月2日(日)、「起業より企業で働く魅力に迫る!しが移住相談会」を開催しました。場所は前回の10月に引き続き、東京交通会館のふるさと回帰支援センターです。

起業より企業で働く魅力に迫る!しが移住相談会(しがと、しごと。)

今回のゲストスピーカーは、綾羽株式会社・中西猛さん、三友エレクトリック株式会社・村方吉之さん。モデレーターは「しがと、しごと。」代表・北川雄士が務めました。

中西さんは、前職で名古屋のベンチャー企業に勤め、3年前に滋賀にUターン。村方さんは、新卒で入った滋賀の会社に30年勤めています。
それまで居た場所も働き方も違った二人に、今、滋賀で働くことについて伺いました。

それぞれの入社のきっかけ

中西さんは滋賀県大津市出身で、大学は関西の学校へ。都会で働きたいという憧れがあり、1社目は名古屋のベンチャー企業に就職しました。
その後、家族との時間や子育てのことを考えて、地元の滋賀で働きたいという気持ちが強くなったそう。

中西さん「でも、滋賀に帰ろうってなった時に最初に困ったのは、滋賀の会社を全然知らんな、ということでした。前職で転職支援の営業をしていたんですけど、まさか自分自身が転職するとは思っていなくて。自分のことになると、どうしたらいいんだろう、と」

転職サイトを見ても、地元の会社はあまりなく、全国会社の滋賀営業所の募集ばかり。紹介会社に行っても、なかなか想いを汲んでもらえずに、思っていたよりもUターンは難しいと感じたそうです。

ゲスト・綾羽株式会社(しが移住相談会)

そんな時、地元に帰ろうと思っていることを相談したら、叔父さんの知り合いに綾羽の人事がいて、じゃあ一回話してみようか、ということに。

中西さん「僕は何というか、縁故で入社したら特別扱いされて、いろんな目で見られるのが嫌で、本当に話をするだけだと言っていました。綾羽はホームセンターのイメージが強かったけれど、ホームページを調べたら色々やっているんだと知って、面白そうだなと思って話を聞きに行ったのがきっかけです」

他にも会社を受けていたけれど、トントン拍子で綾羽に決まったそう。結果的に縁故で入社することになったが、想像していたようなやりにくさというのはまったくなかった、と振り返る中西さん。今は人事・教育部採用・教育チームで働いています。

一方の村方さんは滋賀県長浜市の出身で、名古屋の専門学校に進学。名古屋での生活もそれなりに楽しかったけれど、いつか滋賀に帰りたいと思い、就職活動で三友エレクトリックに応募しました。

ゲスト・三友エレクトリック株式会社(しが移住相談会)

当時、ナビサイトなどはなかったから、学校の進路センターで探したそう。入社して以来、ずっとそこで働かれています。

村方さん「最初は技術・設計で入って、USJとかアトラクションの設計とかもしていました。10年くらいして、会社の中で総務経理の人が足りないということで、転属になって、今は総務をしています。本意ではなかったんですけど、こちらの仕事もやりがいがあるので、移ってよかったかなと思っています」

急成長ではなく、じわじわ成長

お二人が仕事をしていて、楽しいと感じるところも伺いました。

中西さん「綾羽は綾羽グループとして、繊維系の製造業からホームセンター、不動産、自動車教習所、ホテル、温泉、ゴルフ場、産業機械メーカーなど幅広くて。色々なことをやっているというのが、そのまま僕の仕事の楽しいところにつながっています。人事として採用や社員の教育を考える時に、ほんまに異業種交流会かって思うくらい、いろんな業界のことを知れますし、いろんな職種のことも知れるし、働き方のことも知れて、それが面白いなと」

飽き性なタイプなので、いろんなことをやってるのが楽しい、と続ける中西さん。

前職のベンチャー企業では、今の会社とは180度違って、目標数字を見て仕事しているような錯覚に陥ったこともあったそう。今は数字よりも、お客さんや地域社会そのものを見て仕事ができているので、そこで頑張っていれば、結果的に数字もついてくる感じがする、と話します。
ゲスト・綾羽株式会社、三友エレクトリック株式会社(しが移住相談会)

村方さんが働く三友エレクトリックは、電気機器系の製造業で、UPSと呼ばれる無停電電源装置を作っています。 停電などで電力が断たれた場合にも、バックアップ電源を供給するもので、病院、市役所、データセンターなどに納めています。

村方さん「新入社員とかの教育もやっているんですけど、いろんな人が相談に来てくれて、色々と話ができるのがやりがいでもあるし、楽しいかなと思っています。頼られてるかな、というのが。人事以外のやりがいとしては、自分たちが作ったものが陰でインフラで支えている、というのが社員のモチベーションとして大きいんじゃないかと思います」

1社で30年間、会社の変化や成長をずっと見てきた村方さん。社員数は入ったころが約90人、今は145人くらい。急激に成長したというよりは、じわじわ、ゆっくりと成長してきました。

気になる会社を見つけたら、待つよりも自分から

お二人の働く会社は、今どのように人を採用されているのでしょうか。

中西さん「よく合同企業説明会にも出させてもらっているんですが、他の企業の人と話をすると、いろんな職種で常に募集はしていますし、だいたい困っていますね。技術系は中途というよりは新卒の大卒、高卒でっていうのが多いですね」

村方さん「うちの方もそうですね。どこの会社さんも人が足らないっていう話をよく聞きます。地元のフリーペーパーとかに募集チラシを出したり、もちろんハローワークにも出しています」

けれども、やはり地元のフリーペーパーは地元の人でないと目につきにくい。ハローワークの求人も、仕事内容が1行しか書いていないこともざらで、PRがうまくないと感じているそうです。

中西さん「たぶん、自分から企業ホームページとか見て、この会社面白そうと思ったら、『興味あります』って連絡取った方がいいんじゃないでしょうか。そうやって連絡してくれた人を無下にする会社さんって、あまりないと思いますので」

中西さんと村方さん、今までの環境がまったく違うお二人それぞれが、滋賀を選んで、働いて、暮らしていました。

大都市でバリバリ働きたい、生まれ育った地元で働きたい。
自分はどう働きたいか、どう暮らしたいか、どう生きたいかは、人によって、環境によって、そして時々によって変わっていくと思います。

モデレーター・株式会社いろあわせ北川雄士(しが移住相談会)

今回の相談会が、「自分はどうしたいか?」を考える一つのきっかけとなれば嬉しいです。

参加者の皆さん、ゲストの企業の皆さん、この場を一緒に作っていただいた方々、どうもありがとうございました!

(文・撮影:長谷川 綾香)

 

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