地方に行く前に知りたいこと、ぶっちゃけ聞きます。“ローカルキャリアあるある”で大喜利!(後編)

──はたらくってどういうことだろう。自分には一体何ができるのだろう。
想像してみてもわからない。それなら、”今、はたらいてみる”のはどうだろうか?

2019年9月9日〜13日の5日間、泊まり込み合宿で地域の課題を考え、はたらくに向き合う「Local Intern Camp 2019」が、滋賀県湖北地域で開催されます。

そのプレイベントとして、2019年6月29日(土)に行われたのが「Now on LOCAL!~地方の可能性と、シアワセな就活を考える~@東京Tips」。
いろいろなお題に対してパネリストが答える「ローカルキャリア大喜利」を初開催し、「ローカルキャリア白書」の発刊メンバーである宇野さんをモデレーターに、同じくメンバーの森山さん、石井さん、人事の仕事をしている羽山さん、天野さん、そしていろあわせ代表の北川でトークを繰り広げました。

(前編の記事はこちら。)

会場の熱も高まっていく中、ここからは後半戦のスタートです。

第4問「とある1日のスケジュールを教えてください」

宇野:続いては、「とある1日のスケジュールを教えてください」。

石井:はい!「移動」

宇野:ちなみに東京ー釜石間はどれくらいかかるんですか?

石井:4時間半ぐらいですかね。往復9時間くらい。僕もう地球6周分くらいしてるんで。
ちなみに今週は2往復しました。ただ、不思議と移動距離とアイディアの量は比例するような気がする。

森山:ああ、ちょっとわかる。

石井:いろんな場所に行くっていうこと自体が、自分をリフレッシュしてくれる。

森山:じゃあ、はい。

北川:漁に出るんですか!

森山:あれ、みんな出ないですか?

一同:(笑)

羽山:うちの旦那は出る派です。

森山:僕は年間にだいたい、1桁台後半くらいは漁に行きますね。いわゆるアテンドですよ。誰かが来て、漁業を見に来たり、船に一緒に乗るとかいうことをしたり。
漁は早いんで、9時には普通に出社してさわやかに自動車学校で社長の顔をし、町づくりの会社で働いて、夜になると祭りになります。

宇野:それでは、コメンテーターの天野さんも書いてくれたので、天野さん。

天野:ようやく書ける話になったので。私、書いてがくぜんとしたんですけど、えらい単調な1日を過ごしています。(笑)

森山:ああー、単調ですねこれは。

天野:寝る、電車で通勤、デスクワーク、採用活動、社員食堂でお昼ご飯、デスクワーク、採用活動、地下鉄で帰宅。で、家でくつろぐ。
やっぱり、途中で違うことやるっていうのがないですね。

北川:それは僕も思いました。前に会社で働いてたときはそうやったけど、辞めてからこんなに外に人がいるのかっていうことを知りました。

石井:同じことをやる日がない、みたいな。

羽山:はい!おととい仙台にいたときのことを思い出してたんですけど。

羽山:お茶っこっていうんですけど、ひたすらお茶するんですよ。コワーキングスペースで夜仕事してたら、「羽山さん、見つけた!」とかって言われて、コーヒー淹れてあげるよって言って。
コーヒーにはまってるおっちゃんが来て、コーヒーの講釈しながらコーヒ淹れてくれる、それが2時間ぐらい続く、みたいな。そういうコミュニケーションがやたら多い。

第5問「ローカルファーストキャリアを選ぶ基準は?」

宇野:それでは次です。「ローカルファーストキャリアを選ぶ基準は?」。

宇野:みなさん、今はローカルにいると思うんですけど、ローカルファーストキャリアを描こうと思ったときに、重要になる基準ってなんでしょうか。

北川:はい、間違いなく一個です。「呼ばれた」ですね。
呼ばれたということほど、自分に言い訳をしやすい理由はないじゃないですか。

森山:正解だよ、これ。めっちゃ大事。

北川:あれ、飲み会も同じじゃないですか。自分で飲み会ほとんど設定してしてないですもんね。呼ばれたっていうのはチャンスですよ。

石井:呼ばれうる人になりたいもんね。

羽山:はい!「適度なローカル、適度な都会感」
旦那さんが南三陸に行きたいんだ、って言ったときに考えてみたんですよ。そこに移住するかどうかを。
でも、私の中では昼間からスパークリングワイン飲みたいな、とかがないと無理だったので。

森山:都会ですね(笑)

羽山:仙台ぐらいが良いな、ってことで決めました。

森山:はい、「ローカル内のネオコミュニティ」。ローカルネオコミュニティ、今日作った言葉です。
ローカルのコミュニティって、イメージするのは町内会とかだと思うんですけど。

北川:商工会とかね。

森山:それじゃないコミュニティがその地域にあるかが、もし事前にわかるならトライするといいと思います。
たとえばうち(七尾)の地域には、イジュトークっていうイベントを延々とやり続けているメンバーがいて。2週間に1回のペースで、今までで40回くらい。
U、I、Jターン者だけが集まるコミュニティを作って、累計参加者数はすごいことになってるわけですよ。

北川:それはすごい。

森山:初めて移住で来る、Uターンで来るって人たちにとっては、すごく安心感になるし。一個、ネオコミュニティがあるっていうのは、ぶっちゃけ地域の悪口言いに行けるし。
これ、大事なんですよ。そういう存在があるんなら使ったほうがいいし、ないなら行った後に自分でネオコミュニティを作ってみる、みたいなのもおすすめです。

第6問「地域に行くまでに身につけたい◯◯」

宇野:それでは最後です。「地域に行くまでに身につけたい◯◯」。

北川:身につけておきたいのは、「ほどほど成長したい自分/会社」。僕は正直、ローカルだからとか都会と比較してっていうのは、ぶっちゃけあんまりないと思っていて。
結局、そこで頑張る人、活躍している人に共通していることって、たぶん「ちゃんとしている」ってことなんですよ。その人は多分、都会でも活躍するんですよ。
だから、自分がそこで成長したいと思うとか、価値を提供したいと思うとか、周りの人を喜ばせたいと思っておけば、ぜったい埋もれないし。

羽山:はい、「折れない心」
わりと否定から入る人がローカルにはいて、いちいち反応してやっぱりだめなんだ、ってなっちゃうとわくわくできないから、「うそでしょ?」と思うくらいがいい。

北川:うそでしょ、は強いな。そんな強くなれる?

羽山:行った当初、仙台は新しい人受け入れてくれないからとか、出る杭は打たれてみんなだめになってくからとか言われるんですよ。

森山:言われますね。

羽山:だから、うそうそ!と思うわけですよ。で、折れない心でやっていると、出まくる杭になっていく。

石井:はい、「アジェンダ力」

一同:(笑)

石井:異なる関心を持つ人たち、異なる属性の人たちを同じアジェンダにまとめるっていう力こそ必要でしょう。それは地域でも磨けるし、あればあるに越したことはない。

羽山:これじゃないですか? 「ファシリテーション力」 。

石井:そうとも言える。

羽山:ファシリテーション力はあったらすごくいいです。いろんな意見を言う人たちがいるから、その人たちをまとめていくっていうのはめちゃくちゃニーズが高いし、必要。

ローカルキャリア大喜利、おわりに

宇野:誰も否定せず、場をきれいにまとめて行く力っていうのは必要ですね。最後に天野さん、まとめをお願いします。

北川:天野さん、すごい難しいポジション!

天野: はい。さっきの、北川さんの呼ばれたっていうワードが印象的なんですけど。自分の意思で何かしら課題意識を持って地方に飛び込むっていう人もいれば、全然考えていなかったんだけど何かのお誘いがあって行った、もあると思うんですよ。
キャリアの話で、プランドハプンスタンスって言う考え方があって、ぜひヤフー検索していただきたいんですけど。

羽山:ヤフーで検索(笑)

天野:結局世の中、自分がこうって決めなくても、ふと巻き込まれたことによって、偶発的だとしても最終的にポジティブに向き合って自分に変化を寄せていけば、いいキャリアが築けるという話があって。まさにその通りだと思うんですよね。
なのでローカルと最初から決める人もいれば、何かのきっかけで飛び込んでみる人もいる。やっぱり違ったとかって過去を否定するんじゃなくて、自分でポジティブに受け止めて力に変えていくと、どこで働くにしてもキャリアは開けるのかな、とそんなことを思いました。

北川:ファシリテーション力が鬼高いですね!全部をきれいにまとめていただきました。

宇野:ありがとうございます。
最後に、司会の私からみなさんにお伝えしたいことは、「ローカルキャリア白書」販売中です。

一同:(笑)

宇野: このローカルキャリア白書で伝えたかった7つのメッセージがあるんですけど、今日意図せずほとんどのメッセージが出てきたんです。

森山: 今の偶発性についても出てますね。

宇野: 大喜利をやってくると見えてきちゃう、っていうのが。これからローカルに飛び込むことも考えてみたいと思っているみなさんは読んで損はない一冊だと思います。ぜひ!
ということで、長い時間お付き合いいただきありがとうございました。

一同:ありがとうございました。

(文・撮影:長谷川綾香)

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お知らせ

ただ今、2019年9月9日〜13日に開催する「Local Intern Camp 2019」の参加者募集受付中です。
やりたいことは決まっていないけれど、自分に何ができるか探してみたい。都会と地域、選択肢は両方あるのかもしれない。
このインターンシップで、これからのはたらき方、生き方に繋がるものが見つかるかもしれません。

詳しい内容はこちらです。

Local Intern Camp 〜日本の地方を、滋賀で見る。【ローカルインターンキャンプ】

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