構造物の維持管理から、この街の未来を支える土台をつなぐ/田中シビルテック株式会社

土木といえば構造物を「つくる」仕事が連想されますが、「つくる」仕事と同じように重要な街を支える仕事があります。街を守るために欠かせない、構造物を「なおす」「まもる」仕事です。

1924年に滋賀県長浜市で創業され、今では全国に支店を持つ「田中シビルテック株式会社」(以下、田中シビルテック)は、修復・修繕を専門としています。

長らく大切にしてきたキーワードは「還元」。物事をもとの状態に戻すことの意味を持つ「還元」に、同社はどのような思いを込めているのでしょうか。普段なかなか知る機会のない仕事の裏側、そこにある誇りを聞きました。

もくじ

構造物を「治療」する、日常に欠かせない仕事

劣化したコンクリートの柱を補強し、よみがえらせた。

日常的に使っている橋やトンネル、道路には、定期的なメンテナンスが欠かせません。私たちの体調が悪くなったら病院で医者に診察してもらうのと同じように、構造物を維持管理する技術を磨き続けているプロたちが、街の土台を支えています。

滋賀県長浜市木之本町に本社を持つ田中シビルテックは、構造物を維持管理するための修理・修繕が専門です。
社名の「シビルテック」とは、シビルエンジニアと呼ばれる土木技術者が磨いてきた技のこと。人々の日常を支える構造物を長く使えるように維持管理し、未来につなぐ意志が込められています。

本社がある長浜市内出身の代表取締役社長・湯本聡さん

この田中シビルテック(旧:田中建設)に50年以上在籍してきた、代表取締役社長の湯本聡さん。本社のある長浜市内の高校に通っていた頃からコンクリートに興味があったと言います。「劣化しない」と言われてきたコンクリートが海岸近くなどで少しずつ劣化していると知って、田中シビルテックの補修・補強の仕事に可能性を見出したことが入社のきっかけです。

ベテランの技術者として湯本さん自身が現場に立つことも。

湯本さんに田中シビルテックらしさを聞いてみると、「信頼を得る仕事のために、品質を最優先していること」との答えが返ってきました。湯本さん自身の地元でもある長浜市で信頼される仕事を積み重ねて人々の日常をサポートしてきたことは、同社の誇りだと言います。

そのためには、常に進化し続ける材料や方法への理解を深め、技術力を上げるための努力が欠かせません。湯本さん自身、「何歳になっても、勉強して社会に適応していくことが重要」と常に向上心を持ち続けています。

 

社員全員で同じ方向を目指し、会社のメッセージを体現する

先代の社長がまとめた社是と行動指針が、着実に受け継がれている。

田中シビルテックは社是として3つのポリシー「研鑽」「実現」「還元」を掲げてきました。


湯本さんはそれぞれを説明しながら、この3つは全てつながっていると言います。常に技術力を上げ、その研鑽が信頼される仕事を実現し、利益が出たら社員にも社会にも還元する。このサイクルを湯本さん自身が50年以上大切にし続けてきました。

特徴的なのが「還元」です。田中シビルテックでは、自社が価値を提供して報酬を得られるのは社内・社外でたくさんの力を借りているからだと認識し、自分たちが受け取ったバトンを次につなげるべく、社会・環境・従業員への「還元」を大切にしています。

しかし、社是や行動指針と言っても掲げただけでは意味を持ちません。同社では湯本さん自らこの社是を伝え、実践しています。

「田中シビルテックの一員として仕事する以上、社員一人ひとりの言動が社外に向けて会社のメッセージになります。社員が同じ方向を目指していなければ、会社の姿勢は伝わりません。会社のポリシーを全員が自分ごとにできるよう、私からも常に会社の目指す方向を伝え続けています。」

 

“目に見えない仕事”を会社全体で支え、安心・安全な現場を守る

海にかかる橋から、山と山をつなぐ高速道路、トンネルまで。田中シビルテックが担う現場は多岐にわたる。

では実際に、田中シビルテックではどのような仕事を通じて会社のメッセージを実現しているのでしょうか。あまり見ることのない「なおす」「まもる」仕事の現場を見てみましょう。

田中シビルテックが工事を担当する現場は、案件によって環境が大きく異なります。その現場を支えるのは、実際に工事を担当するメンバーからバックオフィスのメンバーまで、一人ひとりのプロフェッショナルとしての意識です。

田中シビルテックでは、4つの部署が連携して工事の安全な遂行を目指します。

それぞれの従業員が異なる役割を担うため、円滑な工事のためには風通しの良いコミュニケーションが欠かせません。緊張感が漂う工事現場でも休憩中はリラックスできるよう、夏にはかき氷機を設置することもあります。

体力勝負の現場だからこそ、オンオフの切り替えを大切にしている。

 

他の現場や本社とコミュニケーションをとりやすい社風

とはいえ、どうしても「工事現場」というと「厳しそう」「わからないことを教えてもらえるのかな?」と不安を感じるかもしれません。実際に田中シビルテックで仕事している先輩たちに、リアルな声を聞いてみました。

プライベートでも古いバイクを修理するなど、古いものを直して長く使うことが好きな小林さん。

一人目は、工事部に所属している小林泰次さん。現在は入社9年目で、現場監督として幅広い年齢層のメンバーを束ねながら工事を成功に導いています。

名古屋で働いていた前職では、同じ土木の仕事ながら異なる分野である設計の仕事をしていた小林さん。田中シビルテックの本社がある長浜市出身だった小林さんは、「地元で仕事したい」との思いが転職の決め手になりました。

「生まれ育った地元で仕事したくて戻ってきました。自分が直した構造物を使っている人や使う場面が思い浮かびますし、インフラの整備から地元の未来に貢献できることにやりがいを感じますね」。

異分野に転職し、勉強を重ねて取得が難しいと言われるコンクリート診断士の試験に合格した小林さん。資格取得そのものへのモチベーションよりも、自分の仕事への責任感が大きかったそうです。

「自分の仕事が会社の名前を背負っていますから、せっかくなら地元から会社への信頼を高める仕事をしていきたいと思っています。だから資格取得に関わらず常に勉強は続けていて、自分の現在地を知るために試験を受けました」。

もう一つ小林さんの学びを後押ししたものとして、技術や知識を積極的にシェアできる風通しの良い会社の雰囲気にありました。

「工事の技術を持っている現場の方々にとって技術は自分の財産なのですが、その大切な技術をこの会社のメンバーは積極的に水平展開してくれるんです。自分が関わっていない別の現場の監督から教えてもらうこともありますし、本社とのコミュニケーションも多いので、仕事も勉強もしやすいと思います」。

 

自分のやりたいことにチャレンジできる環境

新設の工事を担当した経験がある元井さんは、豊富な知識を活かしたお客様への提案に定評がある。

続いてお話を聞かせてくださったのは、工事部と総務部を兼任している元井幸三(もといこうぞう)さん。学校の職場体験で田中シビルテック(旧:田中建設)を知り、その人間関係の良さに惹かれて入社しました。

以来、同社に20年以上在籍し、現在は現場監督を務めながら会社の売上を左右する「積算」の仕事も担っています。

「積算とは、図面や設計書を読み解いて適正な入札価格を計算する仕事です。会社の売上に大きく影響があるのでプレッシャーを感じますが、一週間準備して受注できたときの喜びは計り知れません。現場監督と積算どちらもおもしろくて、自分のやりたいことにチャレンジさせてもらえる環境でよかったなと感じています」。

現場監督も積算もそれぞれ異なる責任の重い仕事なので忙しいシーズンもあるそうですが、その分休みもしっかり確保できているそうです。

「基本的に、従業員に任せてくれる会社です。休日も現場監督の裁量で設定できるので、忙しい工期中でも家族と過ごす時間を大切にしています」。

 

働きやすい環境を整えて、この仕事を未来につなぐ仲間を増やす

代表取締役会長の息子である常務取締役の田中和孝さんは、現場での経験を持たない自分だからこそ担える役割を模索してきた。

小林さん、元井さんが共通して挙げてきた「会社の雰囲気の良さ」。風通しの良い社風づくりのために尽力しているのが、人事を担当している田中和孝さんです。

未経験で土木業界に入った田中さんならではの視点で、従業員全員が働きやすいように仕組みを整えています。

「新卒として入社したら、一緒にキャリアプランをつくりましょう。経験のある先輩たちの背中を見ながら、自分はいつ技術を身につけられるのか不安になるときもあるかもしれません。私も土木業界を未経験で田中シビルテックに入社し、当初は自分が会社で何をできるのか模索する日々が続きました。

でもキャリアプランを設計したら、目の前の仕事が自分の目指したい将来につながるロードマップを描けて、自分のやるべきことがクリアになります。一度プランを立てたら、人事担当と上長と一緒に話しながら、自分のプランを定期的に見直してみましょう。業務の話だけでなく、悩みや目指したい将来についてもぜひ聞かせてください」。

海外では歴史的な偉人としてシビルエンジニアの名前が挙がるほど一般的に知られている土木技術者の仕事を、日本でも広げていきたいと語る田中さん。田中シビルテックが築いてきた、街を支える仕事への意志と誇りを受け継ぐために、積極的に研修制度を導入したり福利厚生を整えたりしています。

街の基盤を支える大切な役割を担っている田中シビルテック。自分の仕事が、街の未来につながっていく。その手応えを感じられる仕事と向き合ってみませんか。

(文・菊池 百合子)
投稿日:2020年3月6日

 

田中シビルテック株式会社の求人詳細

法人名 田中シビルテック株式会社
募集職種 施工管理(土木技術者)/調査・診断/営業/技術開発・研究
雇用形態 正社員
応募資格 未経験可、経験者優遇
求める人物像 ・「好き」を持っている人
・何事もおもしろがれる人
・自分にも周りにも嘘のない人
勤務地 本社および全支店事業所
本社:滋賀県長浜市木之本町木之本1768
勤務時間 8:00-17:00(勤務地、部門により変更有)
休日・土日祝(年間126日:2019年度)
給与 <新卒採用>大卒 220,000円 大学院卒 240,000円 高専・短大卒 200,000円 高卒 180,000円 (各+諸手当)
※既卒者は最終学歴に準ずる
<中途採用>経験考慮のうえ、弊社給与テーブルを基本に応相談
+各手当(現場、普通残業、深夜残業、休日出勤(内外)、通勤、家賃)
待遇 ・資格取得支援制度/成長支援(外部研修、セミナー)/社用車1台支給(ハイブリッド)/会員制宿泊施設利用可/上乗せ労災保険・年金保険/持ち株制度/リロクラブ加入/リフレッシュ休暇/バースデイ休暇(自身と家族の誕生日)
WEBサイト https://www.tanaka-ct.co.jp
メッセージ 人々の日常を守る誇りある仕事を、一緒に本気で創り上げることができ、「還元する」ことに共感できる人を、弊社は求めています!一緒に、人々の未来を支える仕事に力を注いでみませんか?
選考プロセス ①本サイト下部の応募フォームよりエントリーください。
②1週間以内に弊社、担当者から面接日のご連絡をいたします。
<ご希望の場合、事前の会社見学も受け付けております>
③面接実施(2〜3回)※簡単な筆記試験もあり
④面接後、合否に関わらずご連絡いたします。
⑤職場体験トライアル開始(1週間程度)
⑥採用決定

 

田中シビルテック株式会社への応募について

1. ここで働いてみたい!という方

「自分に合ってるかも!」「ここで仕事してみたい!」そんな方は、求人応募のページへ。
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