病院やショッピングセンター、イベントホールに学校。たくさんの人が集まる施設が、夏は涼しく冬は暖かい、きれいな水も出るのは今やごくごく普通のことです。でも、その快適さってどういう仕組み?きれいな空気はどこから来ているの?と考えると、とたんに分からないことだらけ。
JR南彦根駅から歩いて5分、通称“おさつ街道”沿いにある「一圓テクノス」は、あらゆる施設に必要な“快適な空間”をつくる会社です。
設備づくりは「人が見ないところで、建物に命を吹き込む仕事」
一圓テクノスの事業内容は、ひと言でいうと「総合設備業」。これは公共施設や工場など大型の建物に、人が快適に過ごすために必要な空調、排水などの設備を提案、構築する仕事です。
これまで手がけてきた内容を見せていただくと、滋賀県内の各地域にある病院や銀行、商業施設や市民ホールなど、親しみのある場所がずらり。滋賀県民なら誰もが、一圓テクノスの恩恵を受けたことがあると言っても過言でないかもしれません。
「設備は手作りでつくるもの。全く同じものはどこにもありません」と話すのは、社長の一圓外志夫さん。
「私たちの仕事は、さまざまな施設で人が快適に過ごせる環境をつくること。これは人が見ないところで、建物に命を吹き込む仕事です。だから社会と直に関わっているという実感とやりがいがある。滋賀県にはいろいろなメーカーの工場がたくさんありますが、そういったものづくりの現場で働く人たちの労働環境を良くするのも、私たちの役割です。」
“良いものは、良い環境のもとで生み出される”と考えると、設備づくりは時代に直結している仕事でもある!とこの仕事の魅力を社長は力説します。
想像以上に“クリエイティブ”で経験や想像力もいる仕事!
ひとつの建物には、天井裏や床下、壁面に至るまでさまざまな配管が迷路のように張り巡らされています。
各部屋に必要な設備を把握しながら、どのルートで配管を通すのが一番効率的か、バルブ、圧力計、温度計などをどの位置にいくつ入れるかを考えて図面に起こし、実際に現場で施工を指示するのが一圓テクノスの仕事。
これは「設備会社」と聞いて想像していたよりも、かなりクリエイティブで想像力のいる仕事です。
「設備を構築するには、さまざまな知識とノウハウの蓄積が必要です。簡単に機械に取って代わられる仕事ではないし、通販もできません。将来に向けてもまだまだ人間の手が必要な分野なので、会社としては労働力を確保して、専門分野を掘り下げていきたいと考えています」
担当する業務は数万円から、中には数億円単位の仕事もあるのだとか。設備づくりは建物の基礎を作り始めるところから最後にエアコンを入れるまで、工期中ずっと関わるもの。図面を描いた担当者は、そのまま現場監督も行います。工程が詰まってくると建築との兼ね合いも入り組むので、現場での折衝能力や、リーダーシップが必要になります。
「決して楽ではない仕事ですが、一番の楽しみは自分で作って、図面を描いて、手作りで仕上げていくこと。完成時にはお褒めの言葉や、その次の仕事で指名をもらうこともある」のだとか。
クリエイティブから現場での指揮、他の業者との折衷など幅広い能力が求められる分、仕事に対するやりがいは十分です。
来年で創業100年、石炭の販売から始まった歴史のある企業
総合設備業を担う一圓テクノスの創業は大正7(1918)年5月。来年がちょうど100周年。もともとは、石炭の販売から始まった会社でした。
創業当時、社会で必要とされる燃料の主流は“石炭”でした。街には蒸気機関車が走り、銭湯や一般家庭で使うエネルギーも、石炭が主役。一圓テクノスがある滋賀県彦根市で盛んだったバルブ産業でも、バルブの材料となる金属を加熱して溶かすためには多くの石炭が必要だったため、石炭は当時「黒いダイヤモンド」とも呼ばれ貴重な燃料資源でした。
会議室に展示されていた本物の石炭(無煙炭)。
しかし時代の変化とともにエネルギーの主役も変化。
昭和30~40年代になると、エネルギーの主力は石炭から別のモノへと移り変わるとともに、一般家庭でも冷暖房が普及していきます。一般家庭用へ暖房器具の燃料としての石炭も販売していた一圓テクノスは、時代の要請に沿って冷暖房の工事を開始。
そこから建物の空調設備を任せられるようになり、工場や官公庁の配管を含め給排水設備の工事まで業務を拡大、消防設備や電気工事の需要にも応えていくうちに現在の「総合設備業」となっていきます。
そこにあるのは、社会から求められるものに次々と応える使命感。それが、今の一圓テクノスを作ったとも言える気がします。
先輩社員に聞きました!どんな仕事?どんな人と一緒に働きたい?
実際に働くスタッフの方にもお話を聞きました。
まず1人目は、入社7年目の吉井正光さん。
もともと機械が好きだったという吉井さんは、工業高校の設備科を卒業後、機械に関わる仕事に携わりたいと思い、一圓テクノスに入社されました。
「僕の仕事は、会社が受注した工事の図面を描いて、現場に持って行く、それから現場監督として図面通りに進行するように管理、チェックすることです。工事が始まると現場に付きっきりになって会社に帰ってくることはほとんどありません。
変更などがあっても、現場にパソコンを持って行ってその場で作業をします。実際に現場に入ってみると、学校で学んだことはほんのひとかけら。分からないことがどんどん出てきました。分からないことはすぐに上司に聞く、すごく聞きやすい環境です」
そう話す吉井さん。仕事をする中で一番嬉しいことは、自分の描いた図面で工事された設備を、初めて動かしたときだと言います。
「図面通りに、蛇口から水が出る瞬間が一番嬉しいです。逆に、一度トラブルが起こると大変ですよ。予定通り進めるために、図面どうしを重ねて見ながら干渉する部分がないか十分に確認をするんですが、図面自体がとても複雑なので、絶対に見逃す部分が出てきます。
だから大事なのは見逃さないことよりも、管理者として現場でトラブルにすぐに対応できることだと思います」
現場では、職人さんたちといろいろ協力して一緒にものを作り上げていくだけに、チームワークも大事だそう。質も上げて、作業効率も上げていくために、チームで動くための雰囲気づくりもしているのだとか。初めての職人さんたちとでも、工期の半年から1年の間で、すごく仲良くなるそうです。
どんな人がこの仕事に向いているのか聞いてみると、『こだわりが強い人』という答えが返ってきました。こだわりが強いほど、自分がやっていることに面白みが感じられるようになるそうです。ひとりひとり考え方が違うので、誰が担当するかによって、全く違った図面が仕上がるのだとか。
「決まった正解はありません。図面には描いた人の個性が出るから、よく見れば誰が描いたかも分かります。
他の人の仕事を見て『そういう手もあるのか』と思うこともありますよ。すごくクリエイティブな仕事だと思います」
一緒に働く仲間はどんな人がいいですか?という質問には、
「自分の意思を強く持っている人は面白いです。この仕事は、たくさんの選択肢から自分で選ぶものを決めて組み立てていくので。自分で決められることが大事です。意見が衝突することもあるので、相手を説得する力も必要です」という答え。
数々の現場で培われた責任感の強さが感じられます。
2人目は、工事を受注する前に、見積を作る「積算」の仕事をされている加納洋子さん。入社2年目です。
「積算は、工事費用がいくらかかるのかを算出する仕事です。図面に描かれている配管などに定規を当てて、設備を仕上げるのにどれだけの材料や機械が必要か考えて、かかる費用を計算しています。
私は文系の学部出身で、入社までは建築や設備の知識は全くなかったので、全部入社してから勉強しました。
1件につきだいたい1週間から、建物が大きいと1ヶ月かかることもあります。1人でコツコツと何時間も机に向かう仕事なので、忍耐力が必要。地道に努力できる人に向いていると思います」
同じく積算の業務を行う入社3年目の辻裕貴さんは、
「僕も文系出身なので、入社後にゼロから学びました。いろんな人と話すのが好きな人が向いていると思います。
業者さんやメーカーの担当者と電話で話すことが多いので。仲間どうしで相談することもよくあります。大きい物件だと、1件分をみんなで分担して進めることもあるので、チームワークが大切です」
積算チームの新米、入社1年目の杉原徹さんは前職を経ての中途入社。
「前職では医療機器の生産管理の仕事をしていました。ものづくりをしながら、環境に携われる仕事がしたくて転職を。まだ1年目なので、単純にできることが増えると嬉しいです。
今は社内で積算の仕事をしていますが、ゆくゆくは現場に出たいと思っています。下請け業者さんには、年配の方や自分よりもっと経験のある人が多いので、現場に出たらその人たちの中で、言うべきことを言わないといけない。何億円もする工事だと、下請けの人は200人ぐらいいます。全員の安全確認やこちらからの目配りや気遣いが大事なので、待ちの姿勢ではいけないと思っています」
いざ現場に出ると、その場で追加工事が必要になることもあるのだそう。その時は、その場ですぐ見積もりを出さなければいけないので、積算の知識が必ず必要になるのだそうです。
スタッフの皆さんが、自分は将来この会社で何がしたいかを考えながら働いておられるのが、印象的でした。
社員の健康を一番に!充実した福利厚生が魅力
一圓テクノスの従業員は現在48名。うち6名が女性だそう。
「これからは女性の採用を増やして、もっと活躍する場を作りたいです。管理職にも積極的に登用していきたい。
現在、スタッフの半数は文系出身です。必要な知識や資格の取得は入社してからしっかりサポートするので、採用にも文理は関係ありません。中途も多く、お互いに話すことも多いので、職場はわきあいあいとしていますよ」と話すのは、採用担当でもある総務部長の草野與男さん。
「スタッフは地元の人が多いですが、Uターンや滋賀県で就職したいと考えている人も歓迎します。寮や社宅も完備しているので、安心して働いてもらえると思います」
大きな自慢は、福利厚生が非常に充実していること。
「社員の健康を一番に考えています。1年に1回の定期検査はもちろん、一定年齢以上の社員には人間ドックを受けてもらっています。もちろん費用は会社負担です。年金や社会保険も、もちろん完備。子育て支援手当が、お子さまの高校卒業まで毎月の給料に上乗せされるのも、他ではあまり無いことかもしれません。スタッフ全員とご家族も招いてバーベキュー大会もやりますよ。全て『社員を大切に』という社長の方針です」
福利厚生がここまで整っている会社は、中小企業では珍しいのではないでしょうか。
滋賀県の快適を縁の下から支えるクリエイティブな職場、人と話すのが好きでスケールの大きな仕事がしたいという方、おすすめです!
(文・林由佳里)
投稿日: 2017年9月22日
一圓テクノス株式会社の求人詳細
企業名 | 一圓テクノス株式会社 |
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募集職種 | 技術職 設備設計施工管理 =主に空調設備、給排水衛生設備の設計施工管理業務 |
雇用形態 | 正社員 |
応募資格 | 未経験可、経験者優遇 |
求める人物像 | 誠実で、忍耐強く、リーダーシップの発揮できる人 また、自らを向上させていこうとする意欲・姿勢を持った方 |
勤務地 | 本社 滋賀県彦根市小泉町78番地10 (JR琵琶湖線・南彦根駅 徒歩7分) 営業所 (能登川・大津・高月) |
勤務時間 | 8:30~17:30 |
給与 | 給与は等級別(給与テーブルあり)に基本給を決定する。 年1回昇給 賞与年3回(6月、12月、10月決算) |
待遇 | 福利厚生:社会保険(雇用保険、健康保険、厚生年金) 中退共加入 401K確定拠出年金制度 マイカー通勤可 交通費全額支給 国家資格取得の掛かる経費補助 育児・介護休暇 |
WEBサイト | http://www.ichien.co.jp/ |
メッセージ | 滋賀には工場が多く、私たちの技術が必要とされています。滋賀をベースに近隣府県を商圏として、今まで培ってきた技術を活かし、高度化するニーズに対応できるあらゆる設備のプロフェショナルとして一緒に頑張りましょう。 |
選考プロセス | 1 )本サイト下部のエントリーボタンからエントリーまたは電話にて入社希望の連絡 2 )電話にて面談、試験日時等を相談の上、決定。 3 )事前に会社訪問の希望があれば可 4 )一次面談、試験等を実施 5 )面談、試験の結果を踏まえ結果をお知らせ 6 )最終面接(社長面接) 7 )採用決定 |
一圓テクノスへの応募について
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