「良い会社で働きたい」そんな言葉をよく耳にしますが、良い会社の定義ってなんでしょう。
ネームバリュー?給料?安定性?
長浜で創業80年の金属塑性加工総合メーカー「髙橋金属」で、そのヒントを見つけました。
「一番大切なことを一番大切に」。環境や世の中に配慮した製品やサービスにも挑戦
独自の高い技術力と旺盛なチャンレジ精神で成長を続けてきた「髙橋金属」。
国際競争が激化している金属業界で、「髙橋金属」のものづくり技術は国内にとどまらず、世界に通用するものとなっています。
近年では金属加工分野だけでなく、水陸両用観光バス「びわ湖ツアー」の開発から「黒壁オルゴール館」の運営まで、社会から求められるままにハードからソフトまで、髙橋金属グループの企業全体で幅広く対応しています。 その根底にあるのは、「一番大切なことを一番大切にする」という、とてもシンプルな想い。
社長の髙橋康之さんにお話を伺いました。
「ヤンマー様の部品を作る工場として1940年に祖父が創業しました、僕は三代目です」。
プレス加工、板金加工、パイプ加工など金属塑性加工のプロとして事業を拡大し、現在は長浜市内に本社工場と中国・タイにも工場を展開する髙橋金属。製造・加工を通じてお客様のニーズに応えるだけでなく、社会のためになる技術開発にも積極的に取り組んできました。
その最たるものが、工業用脱脂洗浄技術。工場が琵琶湖のすぐ近くの立地ということもあり、環境に配慮した技術開発を進めてきました。
「製造現場を知る髙橋金属だからこそ開発できた洗浄システムがそのひとつです。通常、部品表面の油脂分やゴミを取り除くためには多量の溶剤や洗剤を使用します。溶剤や洗剤の使用は人体への影響や琵琶湖の環境汚染へとつながるため、そこに着目し、電解イオン水による洗浄システムを開発しました。洗剤を使わず水道水だけで油汚れが落ちるこの技術は環境への意識の高まりとともに、国内外を問わず大手メーカーなどへもサービスを提供しています」と話す、髙橋社長。
他にも鏡面プレス加工など特許技術も数多く取得されおり、金属塑性加工メーカーとしての実績は世界有数です。
社員への『100問アンケート』で見えた新社長への課題!“働き甲斐No.1企業”への挑戦がスタート
順調に業績を伸ばしてきた髙橋金属ですが、7年前に髙橋社長が新社長に就任して以降、社内の雰囲気は大きく変わりました。そのきっかけは、社員への『100問アンケート』だと髙橋社長は話します。
「社長になる前に社員の本音を知っておきたいと思ったんです。そこで、全社員に無記名で100問のアンケートを実施しました。アンケート結果は・・・ある程度予想はしていたのですが、辛辣な意見がとても多かった。正直、打ちのめされましたね。と同時に、これは社長である僕の宿題だ、とも思いました」。
以降、このアンケート結果は髙橋社長のバイブルとなり、7年経った今でも、見返しては初心に戻るそうです。アンケートにより大きく変わったのは社長の考え方。会社の売上や成長、顧客要望はもちろん大事ですが、“社員を大切にする働き甲斐ある会社”へと考え方がシフトしていきます。
実際に働いている社員の方はどう思っているんでしょう?総務部次長の大洞庄吾さんにもお話を伺います。
「弊社では社員のほか派遣社員さんも含めると400人近くの人が働いています。でも社長は、そのひとりひとりの名前と顔を覚えてるんです。これってすごくないですか??普段は社長と接する機会が少ない若手社員たちは、名前で呼んでもらえることをとても喜んでいます。こういう社長の細かい言動からも、社員を大切にしたいという想いがひしひしと伝わってくるんです」。
400人の顔と名前とは・・・すごすぎます。“社員を大切にする”は、単なる掛け声ではなく、社長の実践によって支えられている。とても説得力あるエピソードです。
そしてもう一つ、会社が変わっていったエピソードが社員手帳の提出率だといいます。
髙橋金属で全社員に配られる、この社員手帳。この中には月1回、業務の改善点や困っているコトを社員が記入するページが設けられています。
「この社員手帳の提出率が、昔は低かったんです。でも、ここ最近はほぼ100%。全社員が出してくれるようになりました」。社長の目指す“全社員が一つになる”が浸透していった結果、社員の皆さんが積極的に会社を良くするための意見を述べる。そういうカタチが実現してきたのかもしれません。
また、社内の研修制度や懇親会も充実。毎月『夢追部』と名付けた社員の誕生会も開かれ、グループ会社の社員さんも参加されているとのことです。
「学校を卒業すれば学ぶ場は会社しかないじゃないですか。技術面だけではなく、社員の人財力を育て、発揮する環境を与えるのも私の仕事。100年企業を目指し、地域に必要とされる会社であるためにも、まずは社員が満足しこの会社で働いてよかったと思ってほしいと考えています」と髙橋社長。
見ているのは社員や会社の未来だけでなく、もっと先にある地域のあり方。その視野の広さが、髙橋金属の本当の魅力なのかもしれません。
大切な人に胸を張って進められる会社でありたい
髙橋金属のグループ企業の中には、私たちの生活に直接関わっているものもあります。
例えば、平和堂様など商業施設に設置されている「ecoひろば」。空き缶や古紙などを持ち込めばポイントがたまるこのシステムも、髙橋金属グループが手がけます。
また長浜駅前にある県内屈指の観光スポット・黒壁スクエアにある「黒壁オルゴール館」も、運営は髙橋金属グループ。単なるお土産物屋さんではなく、“癒し”を体験できるスポットとして注目を集めます。
そして今春4シーズン目となる水陸両用観光バス「Discovery JAPAN in びわ湖ツアー」を運行中。長浜の観光活性化にも、大きな役割が期待されます。
と、こうやって並べると、バラバラなコトをしているようにも見える髙橋金属グループの事業。ですが、その事業展開の核になる考え方にも、7年前のアンケート結果が関わっているそうです。
「毎日工場内で図面とにらめっこしながら定年を迎えた人が、社会と関わっている実感がもてなかったと書いていました。近年、自殺者やうつ病患者数は増加傾向。最新技術の発達で便利になった一方、生きづらい世の中になっている気がします。だからこれからは人の心を緩和する事業にも携わって、社会全体を良くしていきたいと思っているんです。そうすることで、間接的ではありますが工場内で働いている人も社会との接点を感じてもらえるんじゃないかと…」。
髙橋金属が求めている人材は、明るく元気で前向きに取り組める『考動力』のある人。
「でも採用では、コネ入社も大事にしてるんですよ」と笑いながら話される髙橋社長。
え?コネ入社ですか?と、思わず聞き返してしまいましたが、その意図も社員を大切にする働き甲斐ある会社の延長線上にあると言います。
コネ入社とは、つまり、知人からの紹介による入社。今働いている社員が胸をはって「ここは良い会社だよ」と紹介できる会社であることが、大切だということ。
取材の最後に大洞さんが資料を指し、「うちの会社はまさにこれなんです!」と声を大にして言っておられたのがこの言葉です。
『一番大切なことは、一番大切なことを、一番大切にする会社であること
それは・・・私達がもう一つの家族となることです』
良い会社の定義とは、分かりやすい答えが用意されているものではありません。
けれど、社員を家族のように大切に思える会社。それは、良い会社の条件として、間違いなく入るのではないでしょうか。
社員を大切に思う。そして、人と社会を大切にする。そんな当たり前のことがきちんとできている会社。
働き甲斐No.1企業に向けて、髙橋金属の挑戦は続いています。
(文・福本明子)
投稿日: 2017年6月2日
髙橋金属株式会社の求人詳細
企業名 | 髙橋金属株式会社 |
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募集職種 | 総合職(技術職・技能職・営業職) |
雇用形態 | 正社員 |
応募資格 | 新卒採用:大学卒(全学部全学科) 中途採用:経験者優遇 |
求める人物像 | 元気で明るく前向きに取組める「考動力」のある方 |
勤務地 | 本社工場 滋賀県長浜市細江町864-4 JR長浜駅 車10分 |
勤務時間 | 07:55~17:00(08:25~17:30)(休憩65分) 年間休日121.5日(会社カレンダーによる) |
給与 | 新卒採用:大学卒 当社規定による 中途採用:経験考慮し設定 |
待遇 | 賞与:年2回 昇給:年1回 各種社会保険(雇用・労災・健康・厚生) 財形貯蓄 退職金制度 |
WEBサイト | http://www.takahasi-k.co.jp/ |
メッセージ | 金属塑性加工の総合メーカーとして、独自の高い技術力と旺盛なチャレンジ精神で、さまざまなオリジナル商品を開発中です。私達と一緒に「ものづくり」をしたい方、お待ちしています。 |
選考プロセス | 新卒採用 ・弊社ホームページより受付 ・応募書類(履歴書・成績証明書・卒業見込証明書・健康診断書)、筆記試験、面接 期中採用 ・ハローワークを通じて受付 ・応募書類(履歴書・職務経歴書)、面接 |
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