「湖北には安心してのびのびと働ける土壌がある。今日集まっている7社もそうですけど、堅実で息の長い中小企業が多いから」。
この日集まったのは、湖北エリアの製造業7社の人事担当。仕事を楽しむことにこだわる人ばかりだから、彼らのゆくところには爆笑が絶えません。
チーム名は、『北びわこBs(きたびわこびーず)』。ただでさえ多忙な中小企業の人事担当たちは、何を思って異例のチームを結成したのでしょうか?!
志ひとつに人事担当チーム結成!1社より7社で、湖北に新しい風を吹かせる
北びわこBsは、普段は別々の会社で働く人事担当の集まり。長浜市・米原市で製造業に携わる7つの会社から、有志の7人で結成されました。
業種こそ似ていても、個性豊かな7社。「湖北で働く魅力を肌で感じてもらえるように」と、会社の垣根を飛び越えて活動しています。
「1社ではできないことでも、みんなの力を合わせて何かできないか。そんな話し合いの中でBsが生まれました」。そう語ってくださったのは、北びわこBsのリーダー・岡田さん(ワボウ電子)。
「集まって面白いことをやろう、という話になったのはもう4〜5年前になるかな。元を辿れば、偶然の集まりだから」と岡田さんは振り返ります。
会社の人事担当は総務を兼ねることも多く、安全や衛生、人権や採用など、様々な分野の勉強会に定期的に参加します。業種と規模が似ている同じエリアの7社。職場こそ違えど、Bsメンバーはいろいろなところで顔を合わせていました。
最初は顔見知り程度でも、時間をかけてお互いのことを知り、これからのビジョンを共有できる7人で北びわこBsを結成しました。
しかし、似た業種なら本来はライバルですよね。実際のところ、バチバチしないんでしょうか?思い切って聞いてみました!
「もちろん、細かく見れば競合はしますよ。『ぜひ入社してほしい!』と思った方が、メンバーのところに入社することももちろんあるんですけどね(笑)。でも、大切なのはもっと大きいところ。うちじゃなくても湖北に来てくれているということは、Bsとしては成功です」とみなさんはおおらかに語ります。
とにかく本音で不安を解消!『しゃべくり就活塾』を開催
北びわこBsとしてのメインの活動は、就職活動を控える学生に向けたイベントの運営。不安やモヤモヤを解消することを目的に開催する「しゃべくり就活塾」では、現役の人事担当と本音で語り合えるほか、各社の若手社員も一緒になってディスカッションを行います。
ふつうの就職活動で社会人と話す機会といえば、OB訪問か、会社説明会か、はたまた面接。ピリッとした空気の中、自分の気持ちや本音を置いてきぼりにしてしまうことがあっても、仕方ないかもしれません。
一方、北びわこBsが手がける就活イベントは一味違います!目的はあくまで“就活の不安解消”。なんと、企業からのアピールの時間はほぼありません。「しゃべくり」というだけあって、メインは参加者との本音の対話。開始から終了まで一貫して、学生の気持ちに寄り添うことを徹底するそう。
「学生さん達が就活に対して不安に思っていることを直接聞いて、できるだけ解消する。それに特化したイベントなんです。だから、企業からの一方的な説明というのは一切ナシ」。
就職活動では、企業側から示される「求める人物像」に自分を当てはめようと苦しむ人も少なくないはず。自分をよく見せようとするのではなく、あくまで本音が大切だとBsのみなさんは語ります。
「仕事に求めることは、本来人それぞれだから。『やりたいことが見つからない』という悩みをよく聞きますが、無理に見つけようとせず嫌なことから削るのもひとつです。湖北には本当にいい会社がたくさんあるから、一度まっさらな気持ちで足を運んでみてほしいですね」。
就職活動とひとくくりに語られますが、その本質は人と人。本音で語り合うからこそ、湖北の空気感や会社の価値観を肌で感じられ、安心して入社できるのかもしれませんね。
人も自然も豊かな湖北の地で、“三方良し”の就活を実践!
北びわこBsのみなさんが一番大切にしていることは、湖北というエリアの魅力を感じてもらうこと。しゃべくり就活塾の参加者は、モヤモヤをすっきりさせて就職活動に臨めます。就活をきっかけに湖北を訪れ、「この町なんだか面白そう!」「住みやすそう!」と感じる人も多いはず。
「オンラインもいいけど、実際に足を運んで空気を感じてもらえるのが一番」と越中さん(新江州)は語ります。絶賛子育て中の越中さん。「湖と山があって自然が豊かですし、買い物も困らない。都会と田舎のバランスが取れているから、子育てもしやすいですよ。何より、湖北の人はあたたかいです」と、湖北の住み心地を教えてくださいました。
「今日集まっている7社もそうですけど、湖北には堅実で息の長い中小企業が多い。安心して働けるし、挑戦もさせてもらえる。裁量権もしっかりあって、自分が必要だと思うことを提案したら『やってみろ』って見守ってくれる会社が多いのも特徴です」。
湖北全体がさらに盛り上がり、加盟企業にも新たな風が吹く。だからこそ、まずは就活生の気持ちに徹底的に寄り添うということですね。これぞ、近江商人の“三方良し”の精神です!
話を聞いているだけでも、湖北をさらに盛り上げようとする皆さんの熱気に圧倒されます。それにしても、別々の企業から集まった7人がここまでビジョンを共有しているのは、何か理由があるのでしょうか。
「難しく考えてやってるんじゃなく、真剣に遊んでいただけ」と、岡田さんは笑います。
「我々も頑張っているけど、やっぱりこういう繋がりを認めてのびのびやらせてくれる経営陣がすごいよね。今は自社だけが成長すれば良い、という時代じゃないってことで」と吉井さん(扶桑工業)。
いきいきと輝く7人にはそれぞれ、新しい考え方を積極的に取り入れる経営陣の後ろ盾があったんですね。思い返せばBsに加盟する7社は、創業以来、革新を続けてきた会社ばかり。時代の流れを機敏にキャッチする高いアンテナは、7社に共通しているのかもしれません。
湖北で出会い、次世代を育む。“人が集まる地域”のサイクルを生み出す7人!
“人が集まる地域づくり”に熱い思いで挑む、北びわこBsの7人。皆さんにこれからのBsについて伺うと、こんなお話が出てきました。
「これまでは就職活動から入社までに注力してきましたが、これからは若手の育成にも目を向けたいです。
実は、Bsのイベントで出会った学生さんが数名、実際に入社してくれて。先輩社員として、話をしに来てくれることもあるんです」。
しゃべくり就活塾で不安を解消できた参加者が、今度は後輩のためにイベントに登壇する。北びわこBsの取り組みがじわじわと浸透し、人が集まるサイクルが生まれてきているのがわかります!
チームの中でも若手にあたる越中さんに今後の展望を伺うと、「この場を使って若手社員が交流していけるような場、地域で人を育てていく場につながっていくと嬉しいです。私自身もBsの活動を通して、湖北で働く仲間の輪をどんどん広げたいです」と、希望を持って語ってくださいました。
Bsメンバー自身が“チームの相乗効果”を感じているように、若い世代にとっても、横のつながりはきっと大きな力になるはずです。湖北で働く若者が北びわこBsで繋がり、協力しあう。そんな交流が豊かになったらと思うと、ワクワクが止まりませんね!
大きな流れを生み出そうとしている、パワフルで愉快な人事担当集団・北びわこBs。湖北で働くこと、しゃべくり就活塾のこと、長浜・米原の力強い中小企業のこと。興味が湧いた人は、ぜひ一度相談してみてくださいね。
(文:伊東朋子、撮影:立澤竜也)
北びわこBs加盟企業についてもっと知りたい方はこちら(順不同)
【北びわこBs】
公式サイト
■ワボウ電子株式会社
公式サイト
■大塚産業グループ
公式サイト
■新江州株式会社
公式サイト
北びわこBsへのお問い合わせについて
1. もう少し詳しく知りたい、相談したいという方
「記事がちょっと気になるので相談したい」「良さそうだと思うけど、自分に向いているかよくわからない」そんな方は、ご相談のページへ。
2. LINE@で気軽に相談したい方
「そもそも、これからの働き方について悩みがある」など、就活や転職・移住について、LINEアカウントでも匿名で相談できます!どうぞ気軽にご活用ください。